「なぜ私たちは関係性について考えたいと思ったのか」WORK and FES 2021振り返りインタビュー#WORKandFES2021
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「なぜ私たちは関係性について考えたいと思ったのか」WORK and FES 2021振り返りインタビュー#WORKandFES2021

「働くの実験室(仮)」活動記録 by SmartHR

※この対談記事は、2021年12月11日に開催されたオンラインイベントWORK and FES 2021のノベルティ「WORK and FES 2021 副読本」に掲載しているものです。そのほかにも多彩な面々のインタビュー記事が掲載された副読本のプレゼントキャンペーンを3/4(金)〜3/31(木)まで実施しています。ご希望の方はこちらのフォームよりご応募ください。

なぜ私たちは関係性について考えたいと思ったのか

長い準備期間を経て開催された「WORK and FES 2021」が終わると同時に、早くも「WORK and FES 2022」に向けてメンバーは動き出そうとしています。でも、その前に、少し立ち止まって“これまで”と“これから”を考えることにしました。ご登場いただくのは、プロジェクトを牽引する「働くの実験室(仮)」の中澤茉里さんと大木早苗さんです。

コロナ禍の生活にも慣れてきたので、これから目指す方向を見定めたかった

──WORK and FES 2021お疲れさまでした!

中澤 お疲れさまでした!

大木 お疲れさまでした!

──WORK and FES 2021 は「関係性」がテーマでした。なぜこのテーマに行き着いたのでしょうか。

中澤 新型コロナウイルスの影響で、暮らしや仕事の在り方が一変したのが 2020年だったと思います。それから1年が経ち、ようやく変化にも慣れてきたなかで、これから目指す方向をあらためて見定めたいなとぼんやり考えていたんですね。そのための取っ掛かりとしてどんなキーワードがいいかなと探していたところ、今はいろんな物事の関係性が変わっているんだろうなとふと思ったんです。

東京都の人口は25年も増加していたが、2021年だけで4万人近く減少。出生数減少や地方移住が原因だとされている

──それは何かきっかけがあったんですか?

中澤 大きかったのは、働くの実験室(仮)※01で取り組んだ『“働く”の100年史』※02という映像プロジェクトでした。早稲田大学の原克先生※03に映像の時代考証と近代日本社会の“働く”を考察する寄稿をお願いしたんです。それを読んで、これまで私たちが当たり前だと思っていた働き方は歴史も浅 く、変わらない保証もないんだと再認識して。現にSmartHRでもコロナ禍に入る前までは基本的に毎日オフィス勤務でしたし、コアタイムも設けられていましたが、その前提が変わったことでメンバーの仕事とプライベートの境目が薄くなった気がするんです。私もリモートワークの合間に洗濯物を干すことがあるし、メンバーによっては子どもを迎えに行くこともあって。そういったことを含め、さまざまな関係性の変化が起きていると考えるといろんなことが腑に落ちたんですよ。

──最近は、恒久的にフルリモートOK※04になったプロダクトサイドを中心にオフィスから遠く離れた場所に引っ越すメンバーもいますよね。2人は東京近郊から離れるとしたら住みたい場所はありますか?

大木 今は東京にいたいかもしれません。カルチャーや情報にすぐ触れられる感じが好きなんですよね。将来どうなるかはわからないですけど。

中澤 今は全然考えていないですが、もし引っ越す機会があるなら惹かれるお店がある場所を選びたいなと思っています。最近いいなと思ったのは、松本とか倉敷とか。調べてみたらいくつかあったんですよね。素敵なお店がある場所には、面白いコミュニティがありそう。

まだまだ男性は低水準だが、2019年にはじめて10%を超え、2020年はさらに5%以上も増加。これからさらに伸びることが期待される

──SmartHRにかぎらず、居住地を限定しない働き方は増えていくんですかね。

中澤 きっと増えますよね。日本の労働力人口はこれからどんどん減っていくので、場所に縛られずに働く方法や子育てをしながら働く環境などを整備しないといけなくなるのかなって。

大木 実際、プロダクトチームでは地方在住のエンジニアの採用をはじめているんですよね。それもフルリモートが可能になったから実現したことですし。

中澤 話は少し逸れるかもしれませんが、多様性という観点だと社員が500名を超えたばかりの今のSmartHRはまだまだ同質性の高い人たちが集まっていると思うので、会社の規模を拡大するなかでどうやってより多様な働き手 を採用していくかは課題になりそうです。たとえば、これまでは「100の問題を、100人で1問ずつ解く」※05という考えのもと、それぞれの領域で自律的に働けるスペシャリストを中心に採用してきましたが、ずっとそれでいいんだっけ? もっと多様な属性の人が活躍できる土壌を整えてもいいのでは? など、新たな議論が生まれつつあるような気がします。

年齢や経験に関係なく、学び直しができる環境も必要

今後、日本の人口は減少し、一方で高齢者の割合は増加。新たな労働力の確保が急務であるといわれている

大木 あと思い切ったキャリアチェンジのハードルも下がっていくといいなと思います。たとえばマーケティングやブランディングに携わる私が今から人事になりたいと考えても、経験値が足りないからなかなか難しいと思うんです。ただ、これから40年以上も働くと考えると、もっと多様な道が開かれていてもいいんじゃないかなって。

──現在は年齢を重ねるほど転職しにくいイメージが強いですよね。

中澤 いわゆる第二新卒と呼ばれる20代後半くらいまでは未経験でも求人の選択肢がある程度あるんでしょうけど、30代を過ぎてからまったく経験のない職種に就くのはまだ一般的にハードルが高い感覚があります。といっても、SmartHRには思わぬ前職を持つメンバーがたくさんいるので、大胆なキャリアチェンジをする人たちがこれからもっと増えて、その体験談が世に出ていったら面白いですよね。

──「学び直し」のような言葉が話題になることも増えていますが、年齢や経験に関係なく転職できる環境がもっと整うと生きやすくなるのかもしれません。

中澤 実は今、社内コミュニケーションなど特定のテーマのもとに集まるグループ横断のプロジェクトがいくつかあるんです。そういうものがより増えていくといいのかもしれないなと思いました。そうすると、既存の肩書きのままで新たな知識や経験を身につけることもできるので。

大木  それはすごくよさそう。いろんな可能性が拓けてくる気がします。

回を重ねるごとに“みんな”と呼べる範囲を広げていきたい

──2回目の開催となったWORK and FESですが、2020年とくらべていかがでしたか?

中澤 もちろん改善しないといけない点もありますが、いろんな挑戦ができてよかったと思います。2020年とくらべると2倍以上の方に見ていただくことができましたし、2021年は働くことに関するより広いテーマを取り扱うことができました。あと、セッションも予定調和にならず、そのときの盛り上がりのなかでしか聞けないことが話されていたんじゃないかなって。

大木 今回は特に登壇者が魅力的だったなと思います。何か明確な答えを言ってくれるというよりは、印象に残る言葉が生まれたり、そういう考え方もあるのかとハッとする瞬間があったりして、すごく面白かったです。

中澤 こういうイベントを企画する醍醐味って、オンラインであってもひとつの場所に集って登壇者の会話を聞きながら、みんなで同時に思考を深めていくことにあると思うんですよね。そういう意味では、どのセッションにもいいグルーヴが生まれていた気がするので、見ていただいた方にとっては何かしら視野を広げるきっかけになったんじゃないかなと思います。

──先ほど改善しないといけない点もあると言っていましたが、具体的にどんなことを変えていきたいと考えているのでしょうか。

中澤 ふたつあって。ひとつは「思っていたよりも面白かった!」という感想をもらったことです。嬉しい言葉ですが、それって裏を返せば元々の期待値がそこまで高くなかったということじゃないですか。そうなってしまったのは、このイベントで扱う題材がDXやD&Iなど、休日に考えるにはやや硬いものに見えることが一因としてあると思うんです。そうであるなら伝え方についてもう少し考えていかないといけないなと。同時に、当日を楽しみに待つための事前の仕掛けについて、次回以降もっと充実させたいなと考えています。

──では、もうひとつは?

中澤 モデレーションの部分ですね。これは今回もよかったのですが、さらに工夫できることがあるんじゃないかと考えさせられました。たとえば、当日モデレートしてもらうだけではなく、企画が形になる前から議論に参加してもらい、一緒にゲストの人選をして当日を迎えることで、より魅力あるセッションが生まれることがあるなと実感して。生配信のトークセッションは一回勝負だからこそ、思わぬ盛り上がりが生まれるための土壌づくりをより丁寧にやっていきたいなと。それもあって2022年は、私も自らモデレーターをやってみたいと密かに企んでいます。

大木 自分で経験してみないとわからないこともありますもんね。あと、社内のメンバーをどうやって巻き込んでいくかも考えていきたいと思いました。たとえば、私たちが所属するマーケティングチームと日々の仕事で関わらないプロダクトチームって、もっと意思疎通の機会を持てるんじゃないかなと思うんです。コロナ禍でオフィにいることも少なくなり、偶然の出会いが減ってしまっているからこそ、これまで関わることが少なかったチームと密にコミュニケーションを取っていきたいなと思います。

イベントのラストには、SmartHRの現CEO芹澤雅人さんと前CEO宮田昇始さんが登壇。組織の変遷や今後について語られた

──今まで話していたことを踏まえて「WORK and FES 2022」に向けて抱負があれば教えてください。

大木 現段階では何も決まっていないのですが、まずはヒアリングの場を増やしたいなと考えています。以前、私と異なる部署にいるメンバーにWORK and FESをもっと盛り上げていくためにはどうしたらいいと思うかを聞いてみたら、いつも話しているメンバーと違う視点で意見をもらうことができてすごく新鮮だったんですね。社内外問わず、もっといろんな人の意見を聞いてみたいなと。

──中澤さんはいかがですか?

中澤 WORK and FESって「こういうイベントみたいにしたい!」という明確なベンチマークがない状態ではじまったこともあるので、独自のカラーを育んでいきつつ、もっと多くの人に楽しんでもらえるようなイベントにしていきたいと思っています。回を重ねるごとに、“みんな”と呼べる範囲を広げていければいいなって。

01:SmartHRが2021年夏にスタートした長期プロジェクトの名称。この一環として「WORK and FES 2021」は企画された

02:日本社会に“サラリーマン”という働き方が生まれた1920年代から今日までの100年を振り返る映像を制作したプロジェクト

03:早稲田大学教授。専門は表象文化論、ドイツ文学、都市論。日本の労働史に造詣が深い

04:新型コロナウイルスの感染症対策として、2020年4月より暫定的に全社でリモートワークを前提とした働き方を実践していたが、プロダクトサイドでは2021年7月より恒久的にフルリモートでの勤務が可能となった

05:メンバー100人が100の問題を1問ずつ解けば、スピードは100倍になり、1問1問へのトライ&エラーも増え、正答率も高くなるという考え。SmartHRの経営と組織運営のベースになってきた

文:村上広大 撮影:田野英知 図版制作:製作所

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「働くの実験室(仮)」活動記録 by SmartHR
SmartHRがはじめる「働くの実験室(仮)」は、さまざまな取り組みを通じて人と企業のこれからを模索するプロジェクトです。社会の変化をしなやかに受け止めながら小さな試みを繰り返す、実験室のような存在を目指します。こちらでは実験の過程を随時公開しています。